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introduction.
とある田舎町で起きた住宅火災。
その場に居合わせた魔法使い・近衛曜は、その住宅からほど近い森の中で、くたびれた少年を発見する。
怯える彼に彼女はこう口にする。
「君に贖いの場を用意しよう。私は君の才能を欲していてね。一般人よりよほど、君に向いた贖罪の機会を与えられるとも」
introduction.
魔法使いの保安組織・掃除屋に所属する青年ジル・テレストリアス。
彼らの捕縛対象である違法の魔法使い・異端者に対し、過剰な攻撃性を見せる彼は、所属する掃除屋の構成員たちの頭を重くする悩みのタネだった。
しかし、そんな日々の中、彼を自らの組織にスカウトしたいという一人の魔法使いが現れる。
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曜のスカウトに応じ、彼女の掃除屋へと移籍することとなったジルは、構成員の初の顔合わせに参加する。
そこで紹介されたのは、冬のような雰囲気に春の温かさを宿した瞳を持った、不思議な少年だった。
これまで出会ったことのないちぐはぐの雰囲気を持った彼に、ジルはそこはかとない興味を抱くのだった。
introduction.
「掃除屋・キャットテイル」。新たな所属先となったその掃除屋でジルを待っていたのは、掃除屋の昼の姿「パティスリー・猫巻」での洋菓子販売業務だった。
燻る想いを抱くジルに、遂に曜は彼と理玖に掃除屋としての任務を言い渡すと宣言する。
その言葉に焚きつけられ、気合を入れて洋菓子店の業務をこなした先でジルが告げられたのは——
introduction.
曜の要請により、迷い猫のカトラを捜索することとなったジルと理玖。
曜が作った魔法の鈴を使ってカトラの位置を絞り込んだ彼らは、街の東へと進路を取る。
何気ないやり取りの中で、理玖に触れようと伸ばされたジルの手に、理玖は一瞬緊張してみせる。
深刻に思い悩む理玖に、ジルは柔和な対応で彼の緊張をほぐすのだった。
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魔法の鈴に導かれて、東の山中へと踏み入った二人。
カトラの鳴き声を頼りに森の中を進むうち、長毛の異形の生物と会敵する。
身体強化の魔法を扱うジルと、魔眼を操る理玖。
掃除屋・キャットテイルの初の連携戦が開幕する。
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カトラの捜索任務を無事に完了させたジルと理玖。その後の亡霊討伐任務の中で連携を身に付けつつある彼らに、曜は新たにワンランク上の任務を与える。
——違法の魔法使い・異端者の無力化、及び捕縛。
その命を受け、いつものようにジルと連れ立って作戦へと赴く理玖は、彼が普段の様子と違う雰囲気を纏っていることに気が付く。
理玖が不思議に感じている中、対象を発見した彼らは、普段通りに作戦を開始した——はずだった。
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潜伏していた異端者の奇襲を受け、意識を失っていた理玖。
戦況を確かめようと身を起こした彼が目にしたものは、惨憺たる血塗れた異端者たちの姿だった。
その惨さに、理玖はこれを作り出した者がジルであるという事実を吞み込めないでいた。
これ以上の惨劇を生み出さぬため、彼の行方を辿った先で理玖が見たのは——普段の彼とは似ても似つかぬ冷酷な眼差しで、異端者に刃を向けるジルであった。
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理玖の介入によってどうにか納まったあの夜。以来、二人の関係はぎこちのないものへと変わってしまっていた。
見かねた曜は、彼らに話し合いの席を用意する。
その場でも悪びれないジルに、理玖はあの一件以来、胸につかえていた彼への問いを吐露する。
それはすなわち、ジルの行動の源となったもの。彼の人が変わってしまうほどの要因。
その真相の追求だった。
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理玖の誠心誠意の問いに、ジルは彼の過去について理玖に語って聞かせる。
かつて自身の両親が受けた仕打ち。それを起因とした悪人への強い憎悪。
ジルが置かれてきた状況に、理玖は深く同情する。その上で、彼に対して一つの進言を行う。
ジルの尊厳を守るために、敢えて彼の断罪を正そうとする理玖の優しく強い眼差しに、ジルの心には動揺の波紋が広がっていく。
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理玖から真摯に差し伸べられた手に、されど己の内の標を失わないためそれを振り払ったジル。
しかし彼のその優しさに、ジルの中に灯っていた復讐の炎は危うくも揺らいでいた。
そんな中、曜の要請により、ジルと理玖は異端者の無力化及び捕縛の任を言い渡される。
不自然に街中で遭遇した件の異端者によって分断された二人。ジルは理玖の指示により、逃げ出した異端者を追い詰めるが——
introduction.
ジルが己の復讐心のままに殺害したその異端者は、ジルを捕らえるためのトラップだった。
まんまと罠に陥れられ、自由を失ったジルの前に現れたのは、この地域の異端者の長を名乗る男、ライアート・ホンプソン。
ジルに無惨に殺害された同胞の無念を晴らすため、ジルに同じ屈辱を与えんと彼を誘き出したのだった。
その凶刃に曝されるも弱音を吐かぬジルに、ライアートはとある揺さぶりを掛ける。
introduction.
絶体絶命の状況から、辛くも理玖にその命を救われたジル。
曜の手当を受けて身体を休める傍ら、ジルと理玖はあの夜に受けた報復の意味と今後について語らう。
この先の未来に対して途方に暮れていたジルに、理玖は罪を贖うために、生きてその方法を探すべきだと提案する理玖。
それに同意しつつも、ジルはあの夜に生まれた想いを新たな標とすべく、理玖にある願いを手渡す。
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買い物に出かけていった理玖と入れ替わりでジルの元に現れ、ジルの想いの告白を茶化す曜。
自身の想いを言い当てられ緊張するジルに、されど彼女は一つの警告を示す。
それはすなわち、理玖の心に巣食う闇を示唆するもの。
彼が真に渇望するものに関する言及だった。
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近衛曜の要請を受け、掃除屋・キャットテイルに所属することとなったジルは、曜の上司命令で掃除屋の昼の姿であるパティスリー・猫巻の労働にも従事することとなる。
しぶしぶとそれを受け入れるジルであったが、理玖もまた、店の手伝いをするだろうかと気にかかる。
彼との初対面の印象から、接客業は向かないのではと進言すると、曜はそれを彼に伝えるよう提案する。
ある日、理玖と同じシフトに入ったジルは、曜の言葉を思い出し、理玖に声を掛けるが——
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掃除屋・キャットテイルの立ち上げにあたり、パティスリー・猫巻にも従業員としてジルを招き入れるという曜の言葉に、胃を重くする理玖。
己の内側に他者を踏み込ませることに恐怖を覚える理玖は、明朗かつ人当たりの良いジルに対して警戒心を持っていたのである。
過去のしがらみの多くを反芻し、パティスリーで共に働く中で、ジルに掛けられた気遣いの言葉を突き放した理玖だったが、彼は理玖が思いもよらない反応を返して見せる。
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異端者たちの罠に嵌められ、全身に傷を負ったジルは、それを癒す為近衛家の一室で療養をすることとなる。
理玖が夕飯を運んでくるも、傷の痛みで思うように身体が動かない。それを察した理玖は、席を外してスプーンを持ち帰る。
食器を変えたところでと困惑するジルに、理玖は更にジルが困惑を深める行動を起こす。
introduction.
とある冬の日。
いつものように掃除屋の任務に従事していたジルと理玖は、無事にその日の任務を終えて互いを労う。
冬の空気にあてられ、くしゃみをしてみせる理玖に、ジルは自らのジャケットを貸し与える。
腕の中にある理玖の温もりを感じ取り、ジルは彼をある存在に例え想いを馳せる。
作品紹介
現代ファンタジーBL作品。過去に暗い過去を持つ少年二人の戦いと交流の物語。
主人公は、悪人を忌み嫌う一見明朗な青年(攻め)×己の過去に縛られ続ける繊細な少年(受け)。
キャラクター、イントロダクション、世界観など 詳しくは >>こちら(作品紹介サイト)